高脂血症は、血液中の脂質(コレステロールや中性脂肪)が慢性的に高い状態を指します。厚生労働省の2023年の調査によると、日本では血清総コレステロール値が240mg/dL 以上の人は、男性10.1%、女性23.1%つまり男性
500万人、女性1200万人もの人が高脂血症と診断される可能性があるとされ、特に食生活の乱れや運動不足、遺伝的要因が関与します。多くの場合、自覚症状がないため、健康診断で指摘されて初めて気づくケースがほとんどです。
治療せずに放置すると、血中の過剰な脂質が動脈の内壁に蓄積し、動脈硬化を進行させます。これにより、心筋梗塞や狭心症、脳梗塞といった重大な疾患を引き起こすリスクが高まります。また、高脂血症は高血圧や糖尿病とともに「生活習慣病」の一つであり、複合的にリスクを増加させることも知られています。
治療は、バランスの取れた食事や適度な運動を基本とし、必要に応じて脂質低下薬を使用します。当クリニックでは、健康診断で脂質異常を指摘された方や、家族に動脈硬化性疾患の既往がある方に適切な診断と治療をご提案します。
高脂血症は、生活習慣の改善、投薬治療で大きくその後の疾患を予防できる疾患です。早めの対策で、健康な毎日を手に入れましょう。